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JA本渡五和 タケノコ生産者 谷川憲一郎さん

四方を海に囲まれ、1月には菜の花が咲く熊本県天草市。温暖な天草地方は、鹿児島県と並び、全国に先駆けて11月から早堀タケノコが出荷されます。山の斜面にある谷川憲一郎(たにがわけんいちろう)さん(64歳)の竹林では、まだ地中から顔を出さない早堀タケノコの収穫が行われていました。タケノコの出荷は、5月まで続きます。

竹林とともに天草の早掘タケノコ名人

聴こえるのは、さわさわと風に揺れる笹の音と遠くに響くモズの声。手入れの行き届いた孟宗竹(もうそうちく)の竹林に、右手に「とうが」(たけのこ堀り専用のクワ)を持ち、枯葉の下のかすかな土のふくらみに目を凝らす谷川さんの姿がありました。「タケノコをどうやって見つけるかって?“長年の勘”ですたい」と微笑む谷川さん。わずかな形跡を頼りにタケノコを見つけた谷川さんは、土と枯葉を払い、傷がつかないようにタケノコを堀り取ります。タケノコを掘る作業は、同時に土を耕す役割もあるそうです。タケノコを掘った後は“来年もおいしいタケノコができますように”という思いを込めて、丁寧に土をかぶせるのだと語ります。

 

タケノコを掘り、土を耕す。

手入れの行き届いた竹林に、
生命力あふれるタケノコは育つ。

収穫シーズン以外も、竹の伐採、施肥、夏の間の除草作業など、一年中手を休めることはないと語る谷川さん。竹林の手入れをすればするほど、えぐみがなく香り高いタケノコができるのです。竹林は山の斜面にあることから、機械を入れることが困難で、すべての工程が手作業。「タケノコが大きくなると、掘ったり運んだりするのは重労働ですが、タケノコは鮮度が命なので、出荷する前日に掘り当日の朝、根切りを行い出荷します。」
「細やかな手入れだけでなく、待つことも大事」と語る谷川さん。「親竹」を仕立ててから2年で徐々に子どもであるタケノコが生えてくるそうです。親竹を仕立ててから、5、6年ほどで役目を終えた親竹を伐採し、次の新しい親竹を育てます。

手入れの行き届いた竹林に、
生命力あふれるタケノコは育つ。

 

仲間と乗り越えた試練。
“天草の温暖な気候を生かし、
早堀タケノコを”

仲間と乗り越えた試練。
“天草の温暖な気候を生かし、
早堀タケノコを”。

祖父の代から続くタケノコ生産者の家に生まれた谷川さん。しかし、外国産の安いタケノコが輸入されるようになると、国産タケノコの需要が減り、旧本渡市にあったタケノコ加工工場も撤退。谷川さんにとって大きな試練が訪れました。そこで、仲間とともに、天草の温暖多雨な気候を生かし、タケノコが芽を出す11〜12月に、早堀タケノコの出荷をはじめたのが30歳のころ。「天草の早堀タケノコは、赤土の中でゆっくりゆっくり成長するので、柔らかさや香りが格別です。生産量は限られていますが、高い品質のものをつくるんだという思いで取り組んでいます」。

誠実にタケノコと向き合って

誠実にタケノコと向き合って

近年は、消費者の安全・安心志向の高まりから、国産タケノコの需要が伸び、3年前から天草市のタケノコ加工工場が再び稼働するようになりました。谷川さんは「よいものを、まじめに作っていると、必ず皆さんにわかっていただける日が来ると信じて取り組んできました。これからも、誠実にタケノコと向き合っていきたい」と微笑みます。

 

取材日 平成24年1月31日

JA本渡五和
http://www.ja-hondoituwa.or.jp/