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JAかみましき キャベツ生産者 山本勝洋さん・美千代さん

夏、早朝6時ひとつひとつ手作業で

北に阿蘇外輪山、南に九州山地を望む高台に広がる一面のキャベツ畑。山本勝洋さんと美千代さんにお話を聞くと、ひんやりとした冷気が包み込む早朝6時から、濃い緑色の葉を茂らせた大玉のキャベツの収穫作業を行っているそうです。包丁を使って手で刈り取られたキャベツは、美千代さんが手際よく段ボール箱に詰め、午前中の涼しいうちに集荷場へ運ばれるということです。「今年の夏は、酷暑と少雨に悩まされたけど、ようやく天候が落ち着いて順調に生産できるごとなりました。もぞがって(※かわいがって)育てても、お天道様のご機嫌次第でうまくいったりいかんだったり」と苦笑いです。

山本勝洋さん

大規模な開拓事業、
先輩たちのたゆまぬ努力

この地でキャベツ栽培が本格的に始められたのは、国から夏秋キャベツの産地指定を受けた昭和41年頃のこと。しかし、その頃は収穫したキャベツを運ぶ道さえも舗装されておらず、また日照りによる水不足などにも悩まされるなど苦労続きだったそうです。その後、阿蘇火山由来の黒ボク土(※)と、清らかな伏流水、そして昼夜の寒暖差が上質な高冷地野菜の栽培に最適であると評価され、昭和48年に国による大規模な開拓事業が始まりました。その期待に応えるように生産者の皆さんも試行錯誤をくり返し高冷地野菜の栽培に取り組み、現在では山都町は熊本県内における高冷地野菜の一大産地となりました。「先輩たちの情熱と頑張りがあったからこそ、おいしいキャベツが出荷できます」と山本さん。

※黒ボク土(くろぼくど)
腐植の集積した有機物が豊富な火山灰土で、黒くてホクホク(ボクボク)していることに名前は由来していると言われています。

山本美千代さん

これからも、
おいしい顔のキャベツを作り続けたい

現在は、シャキッとした食感のものや、柔らかく甘みのあるものなど、7〜8種類のキャベツを生産している山本さん。標高550〜750メートルに数カ所ある畑で4〜9月上旬に段階的に定植することで、キャベツが順番に収穫の時期を迎え、6月から11月の間に安定的に出荷できるように工夫しています。「この一面のキャベツ畑は、来年は別の作物を作るんですよ」と山本さん。一つの土地で同じ作物を作り続けると野菜に病気が起こりやすくなるため、地域の里芋やネギの生産者と協力しながら輪作(※)を行い、また牛ふんと山野草を混ぜた自家製堆肥を使うなど、農薬をなるべく使わないように地域ぐるみで努力を重ねているそうです。
サラダに、スープに、野菜炒めにと、毎晩美千代さんが作るキャベツの手料理を食べている時が一番ほっとするという山本さん。「うちのキャベツは、見るからに“おいしそう”っていう顔ばしとるでしょ?(笑)。これからも“おいしい顔”のキャベツを作り続けたかですね。」と笑顔で話してくれました。

※輪作
同じ土地に、異なる種類の作物を交代で栽培すること。
地力の低下や病害虫の発生を防ぐ効果があります。

 

 

キャベツ

父と共に、キャベツと向き合う

「JAかみましきキャベツ部会」の部会長として、20代から70代の部会員をまとめる山本さん。5人兄弟の長男として生まれた山本さんは、「この地でキャベツ作りをすると物心ついたときから思っていました」と、高校卒業後家業である農業を継ぎ、父・健一さん(87)から、キャベツ作りのイロハを学びました。

農林水産省直轄事業 矢部開拓建設事業

二人にとってかけがえのないふるさと、
そして農業

ところで、山本さんが高校時代の同級生である美千代さんと結婚したのは、10年前。同窓会で再会したことがきっかけだったそうです。「高校時代、彼はバレー部のキャプテンでみんなのあこがれの存在。私はバスケ部に所属していて、同じ体育館で練習していたんです」と微笑む美千代さん。農業の経験がなかった美千代さんですが、勝洋さんに一から手ほどきを受け、今では苗作りを任されるほどに。「苗が良くないと、おいしいキャベツはできないので、育苗は責任重大な仕事。種をまいて芽が出た瞬間は感動しますね」と美千代さん。勝洋さんの人柄については「キャベツ作りにかける情熱だけでなく、町の消防団長や青年団長を務めるなど何事にも“熱い人”。ふるさとや農業をもっともっと良くしたいという思いが強いんです」とにっこり。

里芋畑

生育状況について話す山本さんとJAかみましき営農指導員の北村さん

丹精込めて(里芋)
http://www.kumamoto-sskk.jp/elaborately/no17.php

JAかみましき
http://www.ja-kamimashiki.or.jp/

 

取材日 平成30年9月5日