山間地特有の寒暖の差が育てる
旨みのあるショウガ。
八代平野から九州山地へと続く山あいの道をすすんでいくと、寺本誠(まこと)さんのショウガ畑が見えてきます。畑では、寺本さんご夫婦と東陽町のショウガ生産者の皆さんが、掘り取り作業の真っ最中でした。里山が紅葉で色づく10月頃から11月末にかけて、早朝から日暮れまで収穫作業に追われるという生産者の皆さん。1こぶ1こぶが大きく株全体では1.5キロほどもあるショウガを、傷つけないように手作業で掘り取り、葉と根を落としてコンテナに詰めていきます。
東陽町でショウガづくりが始まったのは、大正時代末期。以来、先人の汗で切り拓いた砂混じりの棚田、周辺の山々から注ぐ水、そして朝晩の寒暖の差などが、玉太りがよく繊維質の少ない良質のショウガを生み出します。 |