イチゴの形にこだわらず、ミネラル
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かつて菊池地域のイチゴ生産者の多くは、「とよのか」という品種を生産していました。その後、熊本県農業センターが9年をかけて「ひのしずく」を開発。平成16年に本格的に栽培を始めてからも、JA菊池の指導員と生産者の皆さんは、ひのしずくの特徴をより引き出すために、土壌や気温など、菊池の季候・風土に合った栽培方法を追究しました。「 “とんがり帽子の円すい形”というそれまでのイチゴの形にこだわらず、ずんぐりむっくりしていても、ぎゅっと詰まった濃厚な甘さと大きさを生み出すために、試行錯誤を繰り返しました」と語るのは、JA菊池園芸特産課の井餘田賢(いよたけん)さん(38歳)。生産を始めて今年で10年。香り高く、甘みの強い大玉イチゴを作るために、一つの苗から収穫するイチゴの数やミネラルバランス、糖度に至るまで、仲間とともに工夫することで、高い品質のひのしずくが栽培できるようになりました。 |
土作りから摘み取りまで、
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![]() ある程度の大きさに育ったイチゴは、果実が傷ついたり、葉っぱの影にならないように、ふわふわのマットの上に「玉出し(※)」されます。太陽の光を全面に浴び、真っ赤に色づいたひのしずく。甘い香りがハウス内に漂い始めると、十分に糖度が乗ったものだけを、「ゴロゴロ」と呼ばれる収穫用の台車に乗り、一つずつ手摘みで収穫します。「手をかけた分だけ、イチゴはきちんと応えてくれるんですよ」と正信さんは語ります。 ![]() |
あるイチゴをしっかりと支えるクラウン(株の部分)を太く、強くしていきます。成長した苗は、5日間ほど16度の低温状態に置く「株冷(かぶれい)処理」を行ってから植えると、花芽の育ちがぐんとよくなるそうです。 【いよいよ定植。交配後はイチゴに甘みを乗せていく】 ![]() 手間を惜しまず
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JA菊池 |
取材日 平成26年12月15日 |